監督日記(2014年5月~9月)

 「福島 六ヶ所 未来への伝言」は2013年2月に日比谷コンベンションホールでお披露目上映をして以来、これまで日本各地と海外でも上映をしていただき、現在までのロングランとなりました。これもご協力ご支援いただいた皆様のおかげと感謝しております。
 振り返ると2014年の年明けは、いくつかの劇場公開を控え、その準備でてんやわんやの幕開けとなりました。前半は各地を飛び回る日々が続いていましたが、後半からはかなり落ち着いてきました。

                                                          島田恵

★真宗大谷派首都圏本部と目黒教会

 京都東本願寺が本山の浄土真宗大谷派。5月には首都圏で活動される方々が研修会として上映と講演を催してくれた。ちょうど4月に京都に行く機会があり、京都駅から程近い東本願寺を参拝したところ、入り口の立派な門の壁に「原子力発電に依存しない社会の実現に向けて」「特定秘密の保護に関する法律に対する見解」といったパネルが貼られていた。私はこれまで仏教界の中ではっきり原発や秘密保護法に対し反対表明をしている教団(個人的にはもちろんいるのだろうが)を存知なかったので、これを見たときには「お~!」と感激した。
 1月には四谷のカトリックイグナチオ教会で上映会とトークを催してくれ、7月にはやはりカトリック目黒教会の方々が同様に開催してくれた。人々に明かりを灯す宗教界の方々のますますのご活躍を期待しています。

★ニューヨーク上映会と福島でのライブトーク

 9月には、加藤登紀子さんのご縁でニューヨークの方たちが上映会をしてくださり、上映後は映画出演者である福島の農家の中村和夫さん宅とNYとをつないでライブでトークをした。その貴重な体験は福島の方々の報告があるので、そちらを見てくださいね。

★甲府上映会

 9月山梨県甲府市で生活クラブ生協の方々が上映会とトークを開催してくれた。まだ六ヶ所在住時代だった2001~02年にかけて、私は全国縦断写真展と銘打って六ヶ所村の写真パネルと共に全国を回った。甲府でも写真展を開催していただいたのだが、その時の主催者の方の娘さんが今回の上映会の主催者のお一人だったのだ。お母様はご高齢になられたもののまだお元気とのことで、親子2代にわたってご縁を持たせていただいたことがとても嬉しくありがたかった。

★鹿児島上映会

 9月、鹿児島市で催された「有機農業映画祭」の一作品として上映していただき、私も呼んでいただいた。主催の方々は有機農業や自然食品の草分けとも言える方々。そのご苦労や熱意に触れ、こうした先達がいたからこそ、新しい道が切り拓けてきたのだなぁとあらためて感じ入った。
 翌日は、頻繁に噴火が続く桜島の横を抜け、南大隅町へ。前回もお世話になったHさん宅へ行きいろいろ話を聞き、高レベル廃棄物に狙われているという地域へ行く。一帯は日本三大照葉樹林の一つに数えられる地域。どこまでも広がる照葉樹の柔らかな緑の森に、鹿児島から運転手をしてくれていたYさんと感嘆の叫び声を連発。こんな美しい財産が放射性廃棄物に汚されてしまうのは本当にもったいない。夜はHさん宅で地元の方々と海の音を聞きながらバーベキュー。やはり酒と言えば九州では焼酎のことだった。さすが本場の薩摩焼酎。これまでの私の焼酎のイメージは完全に払拭し、ノリノリの歌や振りにもつられ、ついついいただき過ぎてしまったのだった。

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