映画出演者の中村和夫さんと本映画福島スタッフの山内尚子さんに、昨年9月のニューヨーク上映会と福島ライブトーク報告について報告していただきました。
☆中村和夫さん(本作出演者)
確かお盆前、9月にニューヨークとを結んでトークライブがあるので、ぜひ出演をお願いしたいと島田さんから言われていたので、予め心の準備はしていたつもりだった。
予定していた日時が来た。以前民放TVで、山口県の小学生と実況でお米の話でトークしたことがあったが、海外となると話は別で普段感じない緊張感に襲われた自分がいたことが思い出される。今考えるとまったくの自分の早トチリで、日本語は愚か英語なんてまるっきし駄目な私がうまく自分の想いを米国人に伝えられるか大真面目で心配したものだ。
しかし、始まってすぐ不安解消。日本人が通訳してくれた…。しかし今考えると、当時何を話したのかほとんど覚えていないし思い出せない。やはり当時の自分の緊張が単なる緊張ではなかったようだ。都度あるごとに島田さんとの話の関わりで、私の失言がカバーされたことに救われた思いがしたものだ。
現代社会では当り前とはいえ、普通の農家の私が直接海外の人たちと交流する機会を与えて下さった島田さん、関係者のスタッフの皆さんに改めて感謝します。この体験がこれからの私の人生に生きる糧になりました。ありがとうございました。
☆山内尚子さん(本作福島スタッフ)
ある晩、恵ちゃんからかわいらしい声で電話がかかってきました。要約すると…ニューヨーク上映会後、観客とテレビ電話で交流をしたい。映画に登場した人物として中村和夫さんにも話していただくため、スタッフ合宿をかねて、農家民宿を営む中村さん宅から中継する。…という趣旨でした。
ノートパソコン購入を覚悟しながら色々調べたりテストを繰り返した結果、何のことはない、私のアンドロイドタブレットでSkypeすれば良いとわかりました。しかし、ここにたどり着くまでがけっこう大変で、黒田節子さんには電波状態をチェックするためだけに、郊外の中村さん宅に行ってもらったり、早寝早起きの中村さんに無理に起きていていただき、時差13時間のニューヨークとのSkypeテストにおつきあいいただいたりもしました。
当日を迎え、青森から、東京から、懐かしいスタッフメンバーが集合しました。ただ、私としては、福島にみんなが来てくれることは「ありがたいけれど、無用な被曝はさせたくない」という複雑な気持ちになるのがつねです。
いよいよ中継が始まりこちらの様子が映し出されると、「あーっ!中村さんだ-!」と歓声が上がりました。遅い時間にもかかわらずたくさんの方が会場に残り「アメリカに移住して安心して農業をする気はないか?」とか「中村さんのお米をアメリカでも買えないか?」などの質問のほか、「原発は必要だ」という意見も聞かれました。中村さんは「たとえ大変でも工夫しながらここで頑張っていきたい」、恵ちゃんは「命を脅かす原発はあってはならない」と明快に答えていました。
映画は延べ60名が鑑賞され、同時中継もたいへん好評であったことや、次回の計画もあることを伺っています。この映画が海外にも広がっていくのはとても嬉しいです。
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